アメリカで活躍をしたイタリア人のマーティン、スコセッシ監督の
イタリア映画を紹介するDVDを観ていました。
イタリア映画はある意味問題になったネオリアリズモの形をとったものが
多く、暗すぎるということとで最後の作品「鉄道員」からネオリアリモは否定され変化
していったようです。
私が知るイタリア映画は確かに全てがネオリアリズモの作品であり、
だからこそいつまでも名作として忘れることができません。
今度のカンヌ映画祭でグランプリを取った「万引き家族」もまさしく
ネオリアリズ。
私は終戦直後に生まれましたから、当然のことながらアメリカに憧れを
持っていました。
そして映画では大好きだった西武劇で白人はいい人、インディアンは怖い、恐ろしい、
野蛮というふうにインプットされていました。
ですが、同時にこのリアリズモのイタリア映画にも大変興味を持っていました。
このスコセッシ監督もそう思ったそうです。
ただ暗すぎるもっと笑いがある楽しい映画をということで、この鉄道員で
このリアリズムモの世界は終わりを告げたそうです。
この二枚のDVDを観ながら改めてイタリア映画の奥の深さを
知りました。
いまでは「道」と言いましても誰も知らない。
「鉄道員」さえも知らない。
又知ったところでそれに興味を持つかどうかもわかりません。
ですが「万引き家族」がグランプリを取った。
この映画が表がされた。
彼はあるイタリアの映画監督のファンではないかと思いました。
淡々と現実を描く監督の作品の底に流れるものに似ている。
今日は一日テレビをかけずにいようと思います。