個展の一ヶ月前にアッシジにやってきました。
準備のためですが、今度は一人で。
友人もなく、まだ片言のイタリア語で。
長期滞在の宿は日本でいう民宿。
家族で経営しているホテルですが、アッシジの上の方に位置していまして、
長崎のように坂になっています。
やっぱり英語は通じません。
とても可愛いお部屋でした。
食堂ではここがセニョーラのテーブルです。ずっとここになりますと
割と中心の席を決められました。
ここで様々な旅行者と出会うことになります。
家庭的なホテルですから、旅行者も長期でしたら家族同然といった雰囲気に
なっていきますね。
夜もここで食事をしましたが、パスタはマンマの手打ちです。
朝パタンパタンと麺を作る音で目覚めます。
作っているところも見学させていただきました。
のんびりした中世の町アッシジがすっかり気に入ってしまいましたが、
まあ嵐の前の静けさといったところでした。
次の日早速打ち合わせに行きましたら、
セニョーラ、会期を間違っていました。二週間先に延ばしてくださいとのこと。
ええ!荷物は全部送る手配はすんでいます。
連絡をしましたが、今から変えるのはむりという話でした。
じゃあ、預かってくれるところを探しといてくださいねという話になりました。
この街に知り合いはいません。相談する友人も。
何が何だか分からない状態で茫然と。
この壁をどうやって乗り越える?
無理無理、止めて帰りたい。
日本にいる作家に電話を入れました。
こういう状況では難しい。戻りますと。
そうしましたら、もうすでに地元の新聞にアッシジで個展と掲載されてしまったとか。
今更困る。何とか頑張ってと説得されました。
イタリア、手伝いに来ただけなんですけど〜!
中世の路地の向こうにお月様が……………。
美しい!
明日考えるとしましょう!
今日は宿でマンマの手打ちのスパゲティーを楽しむことにしましょう!
きっと何とかなる。