多くの方が美しく、早く着物が着れるようにお手伝いし、この素晴らしい日本の民族衣装着物を後世に伝えていきたいと思っています。
YouTube「木耶ラの着付け」200秒で着あげる。
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イタリア物語 8 ボローニャボローニャに戻りました。 さて、秋にアッシジでの個展が決まったのですが、これから色々と 準備などがあります。 100号から始まって水彩画までのこの絵画を移動しないといけません。 そして日本へ送り返さないといけません。 アッシジへも早めに入らないといけません。 なのに作家さんはもう日本へ戻りたいという。 ですが、どうしても個展は開きたいという。 そうなんですね。これは願ってもないチャンスですから、作家としては三か所でも やりたいと言う。 親切なそして情熱的な友人が、折角だからもっと多くの人に観てもらったらと あちこち紹介してくださるのですから、こんなチャンスはない。 でも帰りたいと言う。後は任せると言う。 これ私一人で全部やるの? 本気? でもまあどちらにしろ私一人でやってきたのだから、一人でもいいわけですが。 イタリア人もまるでイタリア人だねと笑う私一人の方がやり易いのは確か。 ではやってみますかと承諾。 ですが、全くの素人、経験ゼロ。イタリア語話せない。英語通じない。 そうだ秋までまだ時間がある。 なんて言ったって欧州一古い大学があるここは学芸都市。 イタリア語を勉強しようと思い立ちました。 アッシジには英語がわかる友人達もいない。 助けてくれる人はいない。 本当に一人ですべてをしなくてはならない。 イタリア語を勉強しておこう。 ボローニャ大学の敷地内にイタリア語学校がある。 ホテルのフロントの女性に入学希望の手紙を出してもらいました。 すぎに返事在り。 返事はフロントで丁寧に教えてもらいました。 意気揚々と学校が紹介してくれた下宿先へとまずは出発。 ホテルのフロントの男性が休みの日に車で荷物を運んでくれました。 まだかなり細かったので、ジーパンに白いシャツ姿でした。 私の下宿先のセニョーラは母にやや近い年代。とても素敵な方でした。 私のお部屋は広いベッドでこぎれい。素敵な宿泊先。 後でわかりましたが、13名のクラスメートでこんなに素敵な快適な下宿先に 当たったのはたった3人でした。 あとは御台所は使ってはいけない。朝食は外で。友達は連れ来ない。と かなり厳しいものでした。 セニョーラはお台所使用可、朝食を作るのもOK。 それどころがいつも香高いコーヒーで目が覚めました。 おきたら私の朝食が。 本当にかわいがっていただきました。 一目であなたが気に入ったわと言ってくださった。 一週間後、彼女はボーイフレンドとバカンスへ。 三つのカギとネコのプントを預けて出発。 ええ! いいの? まだ知り合って一週間なのに。 近くに息子夫婦がいるとは聞いていましたが、まだ紹介はされていませんでした。 プントは毎晩私のベッドへ忍び込んできます。 いつもはセニョーラと寝ているようです。 黒に白のぶちの品のいい猫でした。 すっかり仲良くなり、プントと二人でお留守番。 面白いことに、彼女が戻ってきてからも、毎晩、彼女のベッドから抜け出し 私のベッドに入ってくるのです。 彼女が寝静まるとそっと私の部屋のドアを押して猫足で近づいてきます。 するっとベッドの中へ。私に寄り添って朝まで寝るわけです。 彼女は苦笑いしながら、プントの浮気者と怒っていました。 まあ怒るといいますか、二人が仲良く過ごしていたと彼女は理解できてうれしかったのでしょうね。 クラスメートにも下宿先のセニョーラにもプントにも本当にいい思い出を頂きました。 ますますイタリアが好きになりました。 ですが、彼女のボーイフレンドも私に驚いていました。 ここまでイタリア語を話せない学生は初めてだと笑い転げていました。 良く思いきってきたねと。 いやいやうっかりしていたんです。 授業は日本語でもなく、英語でもなく、まったくのイタリア語だったとは、始まるまで 気付いていませんでした。 全くゼロの人が入る教室ではないと。 それでも二か月通ったんですよ。 ちんぷんかんぷんの授業へ。 ほとんど勘を働かせて(笑) 賢くないけれど勘はいいと言われていますので。 一人になった私は心細いというよりのびのびとイタリア滞在を満喫するんです というと聞こえはいいのですが、 これより先に大変な苦労が待っているとはつゆ知らず。 ですが、ここでイタリア語を少しでも勉強したことは本当に良かった。 それだけでも力になりました。 壁にぶつかった時、もう駄目だ帰りたいと初めて思いましたが、帰ってきては駄目という 作家の言葉。 何としてでも成功させてほしいという願望。 窮地に追い込まれて止めて帰りたいと思いましたが、そう説得されて頑張ってやり遂げました。 実はもう地元の新聞に作家の写真とともにアッシジでの個展の記事が掲載されたそうです。 後にひけないという切実な訴えに、やり遂げることにしたのです。 イタリア人の助けに寄って切り抜けることはできたのですが。 沢山の人が私を助けてくれました。 アッシジの滞在先だった民宿のおじさんも窮地を救ってくれました。 彼の助けがなければ個展は開催されなかった。 友人が機転を利かせてくれまして危機一髪で切り抜けました。 坂の上の民宿から絵画を運んでくれたローマから来た男性に 日本人の男の子。 問題は一つではなかったんですね。 押し寄せてきたトラブルは二つも三つも。 そんな先があるとはつゆ知らず二か月の楽しい学校生活を送るのですが。 人に恵まれているよねえと良く言われますが、本当にそうですね。 私は二本の足で歩いてきたわけではないですね。 ここまで生きてこれたのは沢山の足に支えられてですね。 沢山の足で歩いてきた。 イタリア生活もまさしくそうでした。 二本の足ではここまで歩けませんでした。 さていよいよ授業が始まります。 13名のクラス スイス人 ドイツ人 インド系イギリス人 ケンブリッジの学生でした。 アメリカ人 あとどこでしたっけ? さまざまな国から集まっていました。 すっかり仲良しに。 私は持参した付け下げのお蔭で人気者になるのですが。 着物のお蔭で。
by kiyara888
| 2016-02-03 10:02
| イタリア物語
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