展示会と同じ会場で会期中に企画されました 観世能楽師シテ方 片山伸吾氏のワークショップ
「紬の会」今期の最初のゲストは 唐紙師の 嘉戸 浩(かど こう)氏
嘉戸さんに是非お会いしたいという伸吾氏のたっての思いが今日実現しました。
まだお若い方で物静かにちょっと聞きとりにくいほどのお声。
最近鞍馬通りを少し入った場所に工房を兼ねましたお店「かみ添え」を開かれました。
和紙に顔料染めをしたり木版で柄をつけたりするお仕事。和紙は基本的には越前の和紙を使われているそう
です。
特徴は手で刷ること。
染料を道具でお付けになるときもふわっとした感じですが、手で刷るといいましても、撫でたかどいうかよくわ
からない程度なんです。力を入れずにまるで風のような作業。初めての経験です。
外国のものにあこがれアメリカに渡り留学しアメリカの文化を学ぼうと思われたのに、なんと教授は日本の
伝統に大変興味のある方で結局は教えていただいたのは日本の伝統文化
外国に滞在した方が必ず感じるこのギャップ。外国の方の方がもっと日本の文化に興味を持っている。
私もイタリアの若者たちの興味が私たちよりも深いことを知らされた経験があります。
日本に戻った方がいいと決心をされ、唐紙師としての人生が始まりました。
お二人のお話は唐紙のみならずさまざまな方向へと向かっていくのですが、これは大変いいお勉強になりま
した。
何気なく使っている文様の意味。勝手に使用するにはおこがましいほどの意味がある文様。
その由来 意味を知らずして使用することの雑さなどを思い知らされました。
先生の能楽師としての重みのあるお声と聞き取れるかどうかのささやきのような嘉戸師のお声が静かな秋の
夜の町家の中に流れていきました。